創業者利益は、会社が成長すればするほど高額となります。
今回は、創業者利益を守るために方法やキャピタルゲインとの関係などをご紹介します。
創業者利益とは何か?
創業者利益とは、創業者がIPOやM&Aを行うことにより、経営する会社の株式を譲渡して得られる利益のことであり、創業者利得とも呼ばれます。
IPOでは株式の時価と払込額面価額の差額が、M&Aでは株式時価と会社売却額との差額が創業者利益となります。
創業者利益を守るための手段
創業者利益を守るための手段に、創業株主間契約というものがあります。株式の分割時に創業株主間契約を締結していれば、共同創業者とのトラブルが発生するケースもあります。
もし、創業者利益が損なわれるような状況になった場合のリスクヘッジとなります。この章では、創業株主間契約の概要、創業株主間契約が必要な理由を詳しく解説していきます。
1、創業株主間契約とは
創業株主間契約とは、複数いる創業者のうちの一人もしくは数人が会社から離れる場合に、創業時に分割した株式をどのように取り扱うかなどを定める契約のことです。
株式分割時に創業者同士で創業株主間契約を締結することで、将来発生しうるリスクを回避し、創業者利益を守ることになります。創業株主間契約には、下記項目を記載することが一般的です。
2、創業株主間契約が必要な理由
リスクヘッジのために創業株主間契約を結ぶことは非常に重要なことですが、万が一、創業株主間契約を締結せずに、創業者が会社から離れていった場合には、どのようなトラブルが発生するのでしょうか。
想定されるトラブルにいは以下のようなものがあり、多くのスタートアップ企業において、創業者同士の紛争が原因となり、創業者のうちの一人もしくは複数人が会社を離れるという事例も発生しています。
創業者間のトラブル理由
創業者間のトラブルは、創業者利益を損なうだけではなく、ビジネスの機会や事業拡大も滞らせてしまう可能性があるため避けた方が望ましいです。
しかしながら、創業者が複数人いるスタートアップ企業では、創業者間のトラブルが後を絶ちません。
会社の成長と創業者利益の拡大のために、スタートアップ企業で発生しがちなトラブルの原因を知り、対策を設け、トラブルを事前に防ぐようにしましょう。
事業の方向性が変わってくる利益の求め方が違う株式譲渡
創業者利益とキャピタルゲインの関係は?
創業者利益とキャピタルゲインは、どちらも創業者にとって有用な収益になります。
キャピタルゲインとは、株式や不動産、株式などの保有資産を売却することで得る利益を意味します。キャピタルゲインが発生するプロセスは、他所から資産を購入した後に、資産の価値が上がったら売却するという形です。
まとめ
現金で創業者利益を得たい場合は、M&Aを利用した株式売却も有効です。経営権や事業そのものを明け渡すことにはなりますが、その分大きな金額を得られます。
成功のコツはタイミングを掴むことです。M&Aの価格は、世の中の景気や自社サービスと顧客ニーズの合致、業界全体の需要などにも左右されます。業界動向や競合他社の動きを見ながら、M&Aの機会を窺いましょう。