無計画で進めようとする事業承継ほど、失敗してしまうリスクがあります。事業承継はあとから失敗だと分かるケースが多いので、計画性を持って早めに準備しておくことが重要です。
今回は、事業承継が失敗してしまうリスクについて、ご紹介します。下のようなものがあります。
1、後継者の人選
2、教育の失敗
3、親族内での相続争い
4、社内や取引先への周知ミス
5、M&Aの準備不足
6、企業価値の向上ミス
それぞれ見ていきましょう。
1、後継者の人選
後継者の人選は、後継者の教育とともに非常に難しい問題です。親族内で承継するにせよ、第三者を招へいするにせよ、そもそも少子化が進んでおり、なかなか候補となるべき人がいないこともあります。
現代の価値観の変化から、後継者を選ぶことすらできないケースもあります。
2、教育の失敗
後継者が決まったとしても教育の必要性もあります。教育の失敗は、仮に能力があったとしても、会社にふさわしい考え方という側面から、失敗に終わるケースもあります。
3、親族内での相続争い
事業承継を親族内でおこなう場合、親族内での相続争いがおこりやすいケースもあります。相続自体は問題なく進んでいったとしても、それが原因となって、社内で対立が起こる可能性もあるから注意が必要です。
4、社内や取引先への周知ミス
事業承継を決めるなかで、候補者が決まったとしても、それをどのタイミングで社内や取引先へどのような方法で周知させていくか?これによって事業承継が失敗に終わるケースもあります。
5、M&Aの準備不足
事業承継の方法をM&Aなどを使った第三者の招へいを選択した場合、事前の計画の立案や実行方法などがさらに重要となります。
M&Aなどを選択するにあたって、最も重要なのは、そのスキームと相手先の選定でしょう。それはなかなか骨の折れるもので、容易に決めてしまうと失敗に終わる場合もあります。
6、企業価値の向上ミス
現時点において企業価値がそれほど高いものではない場合、それによって事業承継がうまくいかないケースも考えられます。その場合は、早め早めのタイミングで企業価値を向上させていかねばなりません。ほおっておくと、候補者のモチベーションにも影響しかねません。
また、事業の将来性や現在の収益性を改善しておくことは、会社の将来においても意味のあるものとなります。
まとめ
今回は、事業承継が失敗するリスクや可能性をご紹介しました。
親族内承継にせよ、従業員承継にせよ、M&Aなどを活用したとしても、失敗に終わってしまう可能性は存在します。できるだけ失敗するリスクをへらすために、考えられるケースを想定して綿密な準備を心がけましょう。