昨今、個人でもネットショップを開業する人も増え、簡単に商品を販売することが可能となりました。しかし、誰でもできるからこそ、失敗する人も多くいます。ネット販売は、しっかりと下準備が成功のカギです。
この記事では、自分で作った作品や物販をするために必要な開業の流れや、ネット販売を成功させるコツをご紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。
個人でもネットで簡単に稼げる時代
インターネットの普及により、ネットを使えば個人でも簡単にモノが売れる時代になりました。スマホ一つあればすぐに商品を出品できます。ネットショップは実店舗と違い、お店に出向かなくても24時間いつでもショップを訪れることが可能です。
今までは自分でオリジナル商品を作成しては、周りの人に売ることしかできませんでした。しかし、ネットショップを使えば全国のみならず、全世界の人に商品を届けることができるのです。
個人でネットショップを開業する流れ
個人でネットショップを開業するために必要なことは、主に以下の通りです。
- 開業届の提出
- 販売に必要な許可や届出の提出
- 販売禁止されている商品を確認
- 出品方法を決め、ショップ開設
- 青色申告の届出をする
順番に解説していきます。
開業届の提出
開業する前に具体的には以下を考えておきましょう。なぜなら、コンセプトがズレると、何を売りたいのかが不明になってくるからです。
- コンセプト
- 何を売るのか
- 予算
次に、上記をもとに事業計画書を考え、個人事業主の開業届を提出します。開業届は、事業を開始した日から1ヶ月以内に、税務署へ提出しましょう。
とはいえ、開業届の提出をしなくても罰則などはないので、商品が売れるようになってから提出する人も少なくありません。
販売に必要な許可や届出の提出
販売するモノによって許可や届出が必要な商品もあるので、注意が必要です。
届出・許可 | 対象商品 | 申請・取得方法 |
食品衛生責任免許 食品衛生法に基づく営業許可証 | 食品類 | 所轄の保健所に申請 |
通信販売酒類小売業免許 | 酒類 | 所轄の税務署に申請 |
古物商許可証 | 中古品 | 所轄の警察署(防犯係)に申請 |
化粧品製造業届出書 化粧品製造販売届出書 | 化粧品 (自社製造) | 都道府県の保健所、または薬務課・薬事課に申請 |
参照:厚生労働省 営業規制(営業許可、営業届出)に関する情報
その他にも届出や許可が必要な対象商品があるので、しっかり確認して申請・提出してくださいね。
販売禁止されている商品を確認
届出や許可がいらないからといって、なんでも売ってよいわけではありません。販売が禁止されているものや、規制されているものも多くあるので、必ず商品を仕入れる前に確認しましょう。
販売が禁止されている主な商品は、以下の通りです。
法律で規制されているもの | 薬物、医薬品など |
犯罪に使用される恐れがあるもの | 銃、刀剣類など |
公序良俗に反するもの | アダルト商品、児童ポルノに関するものなど |
悪用の危険性があるもの | 免許証、パスポートなど |
譲渡が禁じられているもの | 銀行口座、クレジットカードなど |
権利を侵害しているもの | 模倣品、偽ブランド品など |
上記以外でも、ネットショップで販売できない商品もあるので、必ず確認して仕入れる必要があります。
出品方法を決め、ショップ開設
ネットショップを開く際には、自分で出品場所を作る方法とECサイトに出品する方法があります。自分で作成する場合は、一から全てオリジナルで作れますが、最初はお客様が訪れてくれる可能性は高くはありません。
しかし、ECサイトではメルカリやAmazon、楽天市場などは取り扱っている商品数が多いので、見ているユーザーも多くいます。さらに、ネットショップを開設するために必要な機能は、ほぼ揃っているので簡単に出品できるのがメリットです。コスト面や新規顧客がリピーターになるまでを考え、出品方法を決めてくださいね。
青色申告の届出をする
売上から経費を引いた利益が20万円以上ある場合は、原則として年に1度の確定申告が必要です。個人事業主は毎年1年間の所得を税務署に報告しなくてはなりません。申告には、白色申告と青色申告の2種類があります。
青色申告は、「青色申告特別控除」が利用でき、節税にもなるのでどちらがいいのか吟味してくださいね。
個人でネット販売を成功させるコツは2つ
最後に、ネット販売を成功させるコツを2つご紹介します。
- 在庫は少なく
- 低コストで始める
在庫は少なく
最初はあれもこれもと商品を仕入れることはせず、在庫を多く持たないようにしましょう。商品がすぐに売れる保証はないのに在庫を多く抱えてしまうと、商品が大量に売れ残った場合、経営を圧迫する原因になりかねません。
赤字が続いてしまうと、閉店してしまうことも。商品が売れるようになるまでは、ストックを少なめにする、受注生産にするなどしましょう。売れ筋が見えてきたら、在庫を増やすなどして、赤字リスクを回避しながら運営していくことが大切です。
低コストで始める
ネットショップを開設したからといって、すぐに売れるというわけではありません。サイトにお金をかけてもファンを獲得するまで、売れないなんてこともあります。まずは、コンセプトを固めて、いかに低コストで始めるかがポイントです。
サービスを利用する際の費用としては、主に以下の通りです。
- 初期費用
- 月額費用
- 販売手数料
- サービス利用料
- 振込手数料
- 事務手数料
これらの諸費用を計算した上で、どのサービスを使えばもっとも利益を出せるのか検討が必要です。
まとめ
個人でも簡単に出品が可能になったネット販売。しかし、ECサイトごとに費用や使える機能が違います。自分に合ったショップサイトを見つけ、いかに利益を出せるか考えることが大切です。しっかりと下準備をして、失敗なく事業を開始していきましょう。