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    M&Aに関する情報発信 COLUMN

    会社清算する流れ、メリット、デメリット、方法などを解説

    2021/05/10

    会社・事業

    会社を清算したい。

    そう考えた時、何をすればいいのでしょうか。
    会社を清算するには、会社の解散などをおこない、商売を廃業にした上で取る行動となります。

    今回は、会社の清算するまでに至る流れ、会社清算のメリット、デメリット、方法などをご紹介します。

    会社清算の流れ

    会社を清算するには、下のような大まかな流れがあります。

    1、株主総会で解散の決議をする
    2、会社の清算手続きをおこなう

    つまり、会社を解散させてから会社を清算するというのが大まかな流れとなるのです。

    さらに詳しい会社清算のスケジュールが後半部分で紹介しています。

    会社清算とは?

    何らかの事業があって会社をたたむことになった。しかし、単に解散しただけでは会社は消滅に至りません。

    それだけでは、経済的なもの、資産や負債などが残ってしまいます。そこで、清算手続きを撮って、会社資産の売却や債権の回収などをおこない、債務の弁済などを行っていくのです。

    そもそも会社清算が必要なのか?

    会社を消滅させるにあたって、清算は必要です。

    会社清算とは、会社が解散をする際に、経済的なものも整理する手続きのことを指します。会社清算が終わると、会社は法人格を失います。そうすることで消えてなくなる、というわけです。

    会社解散は、会社法などによって解散する条件、内容が定められています。
    解散した会社は、清算することで経済的なものも消滅し、あらためて法人格そのものも失うのです。

    会社清算のメリット

    次に、会社清算のメリットをご紹介します。

    1、さまざまな事由で会社を解散できる

    会社が解散して会社清算がはじまります。会社法では、下のような事由の場合、会社は解散し清算手続きがはじまります。

    ・定款で定めた存続期間の満了
    ・定款で定めた解散事由の発生
    ・株主総会の決議
    ・合併により会社が消滅する場合
    ・破産手続開始の決定
    ・裁判所による解散命令
    ・休眠会社のみなし解散の制度

    2、法人税の納付義務がなくなる

    会社を解散、清算すれば法人税などの税金を納める必要がなくなります。また、税務署への決算申告が不要となります。

    会社清算のデメリット

    次に会社清算のデメリットをご紹介します。

    1、会社清算に費用がかかる

    会社清算には費用が発生します。「登録免許税」「官報への広告費用」などです。
    上記以外にも清算手続きを司法書士に依頼すると、別途、司法書士に支払う費用がかかります。

    確定申告書などを作成するにあたって税理士に依頼すると税理士報酬が必要です。

    費用としては、最低でも50万円程度を用意しておくのが良いでしょう。

    2、消費税などの納税が発生する場合がある

    たとえば、資産売却などをおこなう場合、消費税の納付が必要となる場合があります。

    そのため、消費税の申告やその他の納税に十分に検討しなければなりません。詳しくは税理士などの専門家にご相談ください。

    会社清算の種類

    清算手続きには、大きく分けて2種類の方法があります。一つは、「通常清算」もう一つは、「特別清算」です。

    1、通常清算

    法律で定められた清算のうち、通常清算は会社が十分な資産を持っていて、負債をすべて返済できる場合にとられる清算方法です。

    特別清算と違って、裁判所の監督を受けずに、精算手続きを進めることができます。

    2、特別清算

    特別清算とは、会社が債務超過で、負債を全額返済できないときに取られる清算方法です。

    債権者、清算人、監査役、株主の申立てによって裁判所の監督下ので進められます。

    会社清算までの流れ

    ここでは、一般的な会社清算の手続き、流れをご紹介します。代表的なスケジュールは以下の通りです。

    1、株主総会で決議

    会社の解散を決定するために、株主総会での特別決議が必要です。

    この解散決議を持って会社の営業活動は終了となります。解散決議後、会社自体は、清算手続きが完了するまで、清算中の会社として存続します。

    2、解散の実施と清算人の登記

    法務局で解散と清算人選任登記の申請をおこないます。この時、株主総会の議事録なども添えなければなりません。

    3、解散の届け出の提出

    会社解散の旨を以下の施設などへ提出します。

    ・税務署
    ・市町村役場
    ・都道府県税事務所
    ・社会保険事務所
    ・ハローワーク
    ・労働基準監督署

    など。

    4、財産目録、貸借対照表の作成

    清算人が財産目録、貸借対照表を作成します。

    5、株主総会の承認

    4で作成した財産目録および貸借対照表をもって、株主総会の承認を受けます。

    6、精算処理

    清算人による具体的な清算処理をおこないます。会社のすべての資産を売却、債権の回収、債務の弁済をおこないます。余剰財産は、株主に分配します。

    7、会社清算、会社解散の完了

    すべてが終わったら、法務局で清算完了の登記手続きをおこないます。これで会社の登記は閉鎖となります。

    会社の負債を返済できない場合は?

    会社の資産をすべて処分しても負債を返済できない場合はどうしたらいいのでしょうか。

    そのような状態のことを「債務超過」と言います。

    このような場合には、通常の清算手続きでは、処理できません。破産手続きや特別清算などの手続きで処理しないといけません。

    特別清算や破産手続きについては、税理士などの専門家にご相談ください。

    会社清算における注意すべきポイントは?

    会社清算には、さまざまな法務や税務に関する知識や対応が求められます。

    定められたスケジュールで複雑な手続きを行わないといけません。時間的にも金銭的にも余裕のある間に、事前に検討しておき計画的に実行していくのが大事です。

    まとめ

    今回は、会社の清算するまでに至る流れ、会社清算のメリット、デメリット、方法などをご紹介しました。
    会社解散、会社清算を含めた会社の将来を検討する場合、まずM&A仲介会社や税理士、会計士、弁護士などの税務や法務の専門家に相談するのが良いでしょう。

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