今回はセミリタイアついての記事になります。誰もが憧れるセミリタイアですが、実際に実現しているのはどのような属性の人か、セミリタイアを実現するためにどのようなことをすればいいのか、自分の事業や会社を売却してセミリタイアするには、どのような点に注意しなければならないかを書いていきたいと思います。
セミリタイアとは
セミリタイアとは、実質的に働か無くても十分生活ができる、もしくは贅沢ができる状況で、サラリーマンのように毎日働かなくてもいい状態を指しています。これはセミリタイアした時点で毎期一定の利率で資産を運用すれば十分な利息収入や運用収入が手に入るようなキャッシュや資産が手元にある事をイメージすれば良いでしょう。具体的な金額で言えば、数千万から数億・数十億の資産が手元に残すことができればセミリタイアは可能でしょう。
セミリタイアを実現している人の属性
では、どのような人がセミリタイアを実現しているのでしょうか。一般的にはサラリーマンとして働きながら資産運用を上手く行い数億円の資産を実現し、リタイアする者もいれば、20-40代の若い頃に起業して自社を売却して、相当の資産を築くような人が挙げられます。最近では20代の起業家でも若くして事業成長に成功し、ファンドや事業会社に自社のビジネスを売ることができれば、エグジットの成功でセミリタイアを実現するに十分な資産を築くことができます。
そのため、一般的に考えればセミリタイアを実現可能な人の属性は、もともと起業家であるか、実家が事業を行っており、自分の事業や資産を第三者に売却することで多額のキャッシュを獲得できる状態にある人だと考えられます。
会社売却によりセミリタイアを実現する方法
では、今現在起業家として活躍し事業を行っている人、もしくは創業家として事業を行ってきたが自社の事業を誰かの手にゆだねて、自分は経営から退きたいと考えている人は最適なポジションにいると考えられます。それでは、会社売却を効果的に行うにはどうすれば良いか、ということについて考える必要があります。
買手を見つける
まず、会社を売却するとは言え、基本的には普段我々が行っている買い物同様に買い物なので、適切な買手を探さないといけません。しかし自分の力だけでは買手となる個人や企業。ファンドを探すことは不可能です。そこでM&Aの仲介を行っている会社や、M&Aのマッチングプラットフォームを提供している企業にコンタクトを取り、買手の候補になる企業を探してもらう必要があります。基本的に日本のビジネスであれば、日本企業の買手を探すのが適切な方法になります。日本企業の買手は言語が共通していることがメリットでありますが、非上場膾炙も多く強いリレーションを持っていないと、探すのは困難です。そこで地方銀行や会計事務所も含めた強いリレーションを有しているM&Aの仲介業の企業が非常に強いパートナーになります。セミリタイアを実現したいと考えている起業家や、創業家の方はまずはこのようなプロフェッショナルにコンタクトを取り、セミリタイアを実現する第1歩を踏み出すことから始めるのが良いでしょう。
有利な価格で売却する
次に、セミリタイアで重要なのは、有利な価格で売却をすることです。有利な価格というのは出来る限り高額で自社の事業を売却することで、これは色々な買手から提示される買収価格と比較して決めることもできますが、基本的には自社の事業が魅力的だとアピールして、買手がより高い価格を提示してくるようにするのがベストでしょう。M&Aの仲介のプロフェッショナルであれば、様々な業界、業種、企業規模に応じて今までどのような取引が行われ、双方で合意した買収価格はいくらであったかをデータベースとして持っているので、参考になる売却価格を教えることも可能で、適切なアドバイスを得られると思います。基本的には自社の事業が毎期継続して利益を稼いでいて、事業の将来性も市場成長に合わせて伸びていっているということを示せればOKでしょう。実際に価格を計算する際には、いわゆる企業価値評価(バリュエーションと呼ばれるもの)を実施し、自社の事業価値と株式価値を計算してシミュレーションする必要がありますが、このうち売り主であるあなたに帰属するのは「株式価値」になります。詳しい計算方法は割愛しますが、この株式価値がいかに高くできるかどうかが、エグジット・セミリタイアの成否を握っています。簡単にいえば事業価値から純有利子負債すなわちネットデット(または純現金同等物=ネットキャッシュ)を減算して計算する必要があります。企業がネットキャッシュ、即ち貸借対照表の借入金などの有利子負債から現金同等物を引いた数値がマイナスであれば、株式価値が大きく計算されます。そのため自社をキャッシュリッチな状態にしておけば、売却時に有利な額でエグジットできると思います。
セミリタイアを望むのであれば、一定以上の企業規模に達しているのであれば、よほど無理な売却価格を提示しない限りは自分が希望する金額で売却できることが多いと思われますので、まずは自社の規模やセクターを考慮して、いつまでにセミリタイアをしたくて、そのためには○○年後に企業を目標となるサイズまで成長させて、高値で買ってくれる買手を見つける能力を持ったM&Aのプロフェッショナルに依頼するのが肝要かと思われます
有利な条件で交渉する
つぎに実際にセミリタイアする際に、有利な条件で買手と交渉する必要性について書いていきます。実際にセミリタイアを期待して、自社を売却する際には価格だけでなく、詳細な事項を株式譲渡契約書において明確に記載し、双方満足のいく形で交渉しないといけません。株式譲渡契約書というのは一般的にSPA(Share Purchase Agreement)として知られていますが、価格のみならず従業員の引継ぎ、現経営陣は残るかもしくは退任するか、単なる事業売却(いわゆるアセットディール)であれば、顧客との契約はどうするか、等詳細に決める必要があります。事業の内容にもよりますが、会社の売却には弁護士とM&Aの仲介のプロのサポートがあって初めて成り立つものですので、実際に有利な条件、自分にとって満足のいく条件で売却するには、自分にとってゆずれないポイントや論点を明確にしておく必要があります。
セミリタイアの際に注意すべき点
つぎにセミリタイアの際に重視すべき点、注意すべき点を書いていきます。これは主に税金に関する点ですが、実際に貴方が会社を売却しセミリタイアする際にはそれなりに多くの税金支払いの義務が生じる可能性が高いです。特に株式を譲渡してその対価として現金を受領する場合は株式譲渡益にかかる税金がかかります。株式譲渡にかかる税率は一定の率が課せられます。譲渡が終わり無事にエグジットが完了した際は、税金を支払うことができるように売り手として意識する必要があります。もっとも、M&Aの仲介のプロフェッショナルや、普段懇意にしている弁護士、会計士、税理士のような専門家がいれば、そのような方とコミュニケーションをとり税金によるキャッシュアウトが最小化できるように対策を講じておくのも一つの手です。
セミリタイアにより自分自身が一定の資産を築けた場合は、資産管理会社の設立や、もしくは信託銀行とコンタクトを取り、自分の資産を守ることに専念する方が宜しいかと思われます。M&Aの仲介のプロフェッショナルは信頼のおける会計事務所や専門家を紹介できることもあるので、まずは相談するのが良いでしょう。
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