事業承継する際に、最も大きな悩みとなっているのが、後継者の問題ではないでしょうか。後継者の問題というのは、「子どもが事業を継ぐ」のであれば、見合った能力があれば、それで解決したも同然かもしれません。
しかし、いろいろな条件が必要で、そう簡単にいかないため悩む経営者が多くいらっしゃいます。今回は、事業承継する際に問題となる、後継者をどうするかについてご紹介します。
子どもや親族が後継者になりたくない場合
そもそも子どもが事業を継ぎたくないというケースは、従業員や取締役、親族に承継することを考えます。
一方、その前に「なぜ子どもが継ぎたくないのか?」を考えてみましょう。他にやりたいことがあるのか?やれる自信や経験、知識がないのか?
親族の場合も同じです。この場合の親族というのは、配偶者、兄弟、叔父や叔母、いとこ、再従姉妹、甥や姪なども含まれます。
親戚全員が事業を承継したくないのであれば、それぞれ理由を考えてみましょう。理由をおさえておくことで、後継者問題を解決する糸口がつかめるかもしれません。
事業を継ぎたくないのは企業の経営状態が原因か?
後継者が見つからない理由が、経営状態にある。そういう場合もあります。この場合、経営を見直して、業績を上げてから後継者を探すと見つかる可能性もあります。
また、事業を継ぎたい気持ちはあっても、税金の負担が大きかったり、自社株式を買取だけの資金がなかったりするのであれば、さまざまな事業承継の方法を検討するべきです。
後継者が頼りない
後継者問題は、ご子息や親族のなかに後継者が見つかれば終わりではなく、後継者をどのように育てていくか?という課題が出てきます。
後継者が経営者として知識や経験を持っていれば、安心です。しかし、足りないものがあるなら、それを補う教育を行わなければならないでしょう。
仕事を覚えてもらうため、会社の事業を一通り経験させるとしても、相応の時間がかかります。
時間がかかるので、教育のためにはスケジュールを立てる必要があり、また教育に長く時間がかかるなら、事業承継が間に合わないというケースも出てきます。
後継者が見当たらない
後継者が見当たらない、いない場合、多くの経営者は会社を廃業してしまいがちです。
廃業してしまうと、従業員は仕事を失ってしまいます。なおかつ、経営状況や廃業の仕方によって、経営者が大きな負債を抱えることもあるでしょう。
廃業するリスクを減らすには、会社を第三者に譲渡するという方法もあります。
中小企業でも個人事業でも、事業承継M&Aを利用するケースが増えており、検討してみる価値があります。
後継者が見当たらない場合どうすればいい?
後継者が子供や親族に見当たらない場合、どうすればいいのか。
この場合、これまでなら廃業してしまうケースが多くありましたが、経営者の負債リスクや従業員が職を失ってしまいます。
廃業するリスクをへらすために、会社を第三者に譲渡するという方法があります。
この方法は、事業承継において主流となりつつある方法です。
まとめ
事業承継する際、後継者がいない要因を整理してみました。
周りに後継者が見つからない場合、廃業するのではなく、会社を第三者に譲渡するという方法が、最近では多くなってきています。
これを事業承継M&Aと言いますが、この方法の良い点は、廃業リスクを減らし、ある程度の資金が経営者の手元に入ってくるという点です。
経営者の負債リスクなどを減らすためにも、ぜひとも一度ご検討ください。