事業承継は、経営者にとって大仕事となるものです。どの企業でもいつかは経営者は交代しなければなりません。できるだけ早い段階から準備をおこなっておくのが大切でしょう。
今回は、事業承継する理由、方法ごとのメリットやデメリットについてご紹介します。
事業承継とは何か?
事業承継とは、現・経営者である会社の社長が後継者を選び、引き継いでもらうことを指します。
そんな事業承継の基本について説明していきます。
事業承継は、現在の経営者が後継者と話をして、会社をどのように引き継いでもらうのか?を決めることを指します。
後継者は、引き継いだ会社をしっかりと経営していくことで会社の従業員や取引先を幸せにすることです。
事業承継は、後継者不足となっている現在の状況によって年々、廃業する会社が増えています。事業承継の失敗によって廃業していく会社が多いのも深刻な問題です。
事業承継がうまくいって、引き続き経営されている会社も無数にあります。
コロナ禍の影響で事業承継が難航しているのも事実ですが、こればかりは先送りには限界があります。後継者の育成なども含めて、早め早めのタイミングで動いていきましょう。
M&Aが多くなっている事業承継
最近は、事業承継についてM&Aが増加してきています。下のデータでは、最近の事業承継をめぐる状況の変化が記載されています。
事業承継を中心とした事業活性化に関する検討会 中間報告についてhttps://www.chusho.meti.go.jp/koukai/kenkyukai/jigyousyoukei/140724torimatome.htm
以前は、M&Aは中小企業には使えないと思われていたり、M&Aしたらリストラが横行すると考えられていたそうです。しかし最近では、友好的なM&Aを多く活用している事例も出てきています。
事業承継の方法や種類
事業承継の方法は大きく分けると、親族内の承継、従業員の承継、M&Aによる承継などに分かれます。
ここでは、この3種類の承継についてメリット、デメリットを紹介していきます。
親族内の事業承継
この方法は、親族の中から後継者を選ぶ事業承継の方法です。中小企業白書によると、中小企業の約6割が親族内の事業承継をおこなったと言うデータが記載されています。
3つの方法の中で、最も多く活用されています。以前から最も多い事業承継であります。
この事業承継のメリットは、後継者を選びやすい点、シンプルでおこないやすいということなどがあります。デメリットは、親族内に後継者に適する能力や資質を持つ者がいない可能性がある点です。ほかにも、税金が他の方法に比べて高くなる可能性がある点です。
従業員の事業承継
従業員の事業承継は、会社の従業員や役員を後継者に指名して事業を承継してもらうことを指します。
従業員の事業承継は、主に親族内の事業承継ができない場合に次に検討される方法です。
この事業承継のメリットは、経営に関する能力や資質を持った人を後継者にできる点やシンプルでやりやすい点になります。デメリットは、税金が多くかかってしまう可能性がある点です。
後継者となる人が資金面で不安を持っている場合、贈与となり、税金を多く払う可能性が出てきます。
M&Aによる事業承継
M&Aによる事業承継は、第三者を後継者にすることで事業承継を実現できる方法です。幅広く外部から後継者を探せる点や、現・経営者への売却益がメリットとなります。
デメリットは、売却金額や従業員の処遇、事業の方向性についてコントロールがきかない点にあります。
まとめ
今回は、事業承継とは何か?その種類についてご紹介しました。事業承継には税制や補助金などの制度があります。また、事業承継のパターンによっては、専門家のアドバイスも必要でしょう。
事業承継に失敗してしまうと、廃業に追い込まれる可能性もあります。専門家を活用することによって進めることで失敗しないように注意しましょう。