ほとんどの場合、企業を長期的に安定させるなら、事業拡大は必須課題です。事業拡大を成功させると、企業の利益が増えて、安定的な経営を目指せていけます。
それではどんな企業がどのような方法で、事業拡大に成功させていったのか。今回は、事業拡大の企業例を二つご紹介します。
時代の変化についていった事業拡大の企業例
海外市場へ進出した企業
A社は、国内で販売する製造メーカーであった。国内シェアは1位だったのだが、国内の需要が落ち込んだせいで、生産体制を調整することで何とか乗り切っていた。
事業拡大の理由は?
国内の需要が落ちた原因は、少子高齢化による人口の減少、ライフスタイルの変化などによる市場の変化。それらによって市場は少しずつ減少して行った。
解決策として行ったことは、海外市場への進出でした。以前、海外から注文依頼を受けたことを思い出し、市場ニーズがあると判断。海外ニーズに合わせた商品を作成、大体的に海外出展することで、海外需要の取り込みに成功。これが戦略の一つでした。
時代のニーズに合わせて事業拡大をおこなう企業
B社は、ある地方にある老舗の飲食店です。そんな企業は、経営課題として在庫商品によるロスの問題を抱えていました。
それは、社内で需要予測や販売予測、顧客データの共有ができていなかったため、あらゆる場所でロスにつながっていました。
需要予測を立てれば、ある程度は防げますが、それすら立てられない。すべては個々の社員の経験や勘に依存していたのでした。
事業拡大の理由は?
在庫商品によるロスにつながる需要予測など自社の状況を把握するシステムを持てなかった。それを改善することで、事業拡大につなげようと考えました。
まず自社の状況を把握するため、来店客の予測を最重要課題として設定しました。そのため導入したのが、AIを活用した来店客予測システムです。
来店客を予測する。これには色々なデータが膨大に必要です。具体的には天候データ、店舗周辺の宿泊施設のデータなどをもとに、来店数予測を建てることに成功しました。
このAIによる予測によって、ロスが大幅に削減し、損益が改善されました。また社員の作業時間も最適化され、その人的リソースを事業拡大に集中させることが可能となりました。
事業拡大を成功させる企業のポイント
事業拡大を成功させる企業には共通したポイントがあります。ここではそれらをご紹介します。
1、人材の準備
人的リソースは必須課題です。人材なくして、事業拡大はできません。また人数を確保するだけでなく、ノウハウや技術を持ったスタッフである必要もあるでしょう。陣頭指揮がとれるスタッフの手配も課題です。
事業拡大することを見越して、既存事業のなかでスタッフを育てることを目指しましょう。
2、入念な市場分析
事業拡大にあたって市場分析はいくらやっても足らないほどです。たとえ、すばらしく良い商品があったとしても、ニーズの変わってしまった市場に投入してしまっては、満足のいく業績は得られないでしょう。
これではせっかく人材や資金をつぎ込んだとしても、事業拡大は実現できません。
長期的に安定するためには、良い市場に参入するのが最も確率の高い方法です。まずは、十分すぎるほど市場を分析しましょう。
3、十分な利益が出る戦略
市場分析をおえたら、次は、事業拡大のための戦略です。売れる市場に参入すれば絶対利益が出るというわけではありません。
十分な利益を出すには、戦略が必要です。競合や自社に合った安定的に利益を出す戦略を策定しましょう。
4、十分な資金
事業拡大のために計画を立てます。その計画に足りる資金がなければ、資金調達を考えることが事業拡大のポイントの一つです。
事業拡大には、費用がかかります。どれくらいの資金が必要となるのか?計算しておき、事業計画に加えていきましょう。
それらの数字を元に資金調達をおこなうのです。資金調達には、融資の他にさまざまな方法があります。
5、リスク対応策
事業拡大にともなうリスクを検討しておきます。あらゆるリスクに対して対応策をリストアップしておきましょう。
まとめ
今回は、事業拡大の企業例と成功さえるポイントについてご紹介しました。
正しい戦略で事業拡大をおこなえば、成功する可能性も飛躍的に高まっていきます。
事業拡大がうまくいけば、会社も安定します。まずは事業計画を練ってみましょう。