誰でも簡単に始められるようになったネットショップですが、開業するまでには下準備が必要です。下準備を怠ってしまえば、利益を生むことが難しくなってきます。ネットショップを開業するまでに6つの必要なことを紹介します。
ネットショップ(ECサイト)と実店舗の違い
実店舗では営業時間内に来店しなければ商品を購入することができませんが、ネットショップでは24時間自分のタイミングで購入することができます。さまざまな顧客層にも買ってもらう機会が増える可能性が広がるでしょう。
ネットショップでは実際に見ることができないので、商品の写真と説明文が重要になってきます。実店舗では開業にかかる費用が高いが、ネットショップは初期費用を大幅に抑えることが可能です。
実店舗 | ネットショップ | |
販売エリア | 店舗周辺の地域 | 全世界での販売が可能 |
営業時間 | 開店時のみ | 24時間・年中無休 |
集客方法 | 口コミや通りがかって来店 | メルマガやダイレクトメール、SNSなどで商品を紹介 |
お客様の安心感 | 商品を直接見て触っているのでギャップが少ない | 写真と実物が違うときの不安がある |
商品の説明 | 実際手に取って判断できる | 商品の写真や説明文、レビューなどでイメージして判断する |
商品への質問 | 店員へ直接すぐできる | 電話やメールで問い合わせ |
開業にかかる費用 | 内外装ともに高く、資金が必要 | ネットショップ作成にかかる費用のみ |
ネットショップ開業に必要なこと6つ
開業するまでに必要なことは主に以下の6つです。
- コンセプトを決める
- どんなものを売りたいのか、商品を決める
- 決済種別の選定
- サイト・デザインを決める
- 商品登録や各種手続きをする
- テスト注文を行う
1.コンセプトを決める
無数のショップ、商品がある中で選んでもらうためにはコンセプトが必要です。自社ならではのセールスポイントを固め、購入していただきたいお客様をターゲットにコンセプトを明文化しましょう。
- どんな目的でショップを作りたいのか
- 商品を購入していただきたいお客様は誰なのか
- その商品はお客様にとってどんな価値があるのか
2.どんなものを売りたいのか、商品を決める
オリジナル製品を作って販売するのか、既製品を安く仕入れて販売するのか、何を売りたいのかを決めることがポイントです。実際にネットショップでどんなものが売れているのかを事前に知っておくことが重要です。
3.決済種別の選定
気に入った商品を購入したくても、自分がよく使う決済方法がなければサイトから離れるユーザーは多いです。裏を返せば、決済方法が豊富であればそれだけ売上が伸びる可能性があります。
- 銀行・郵便局振り込み
- 代金引換
- クレジットカード決済
- コンビニ決済
クレジットカード決済が導入できるかネットショップ開設時に、必ず事前に確認しておく必要があります。クレジットカード決済の利用には審査が必要で、審査に時間がかかる場合もあるので、必ず事前に確認しておきましょう。
4.サイト・デザインを決める
サイトを訪問した際、最初の第一印象は大切です。オシャレでかっこよく自社ブランドのイメージやコンセプトを表現できれば、訪問する方も多いでしょう。
しかし、見た目がよくても使い勝手がよくなければ、ユーザーはサイトを離脱してしまいます。ユーザーにとって機能性よりも利便性が高いサイトを目指しましょう。
- コンセプトに沿ったデザインか
- 商品や説明文は見やすいか
- 使いやすいサイトか
- スマホに対応しているか
5.商品登録や各種手続きをする
商品を手に取ることができないネットショップだからこそ、商品の写真は大切です。ターゲットに刺さる魅力的な写真を撮ることが必要不可欠です。販売する商品をECカート(買い物かごに入れて決済処理をする)に登録しなければなりません。
また、商品を販売するにあたって、業種によっては資格や許可が必要になるものがあります。
商品のネット販売をする場合、食品衛生法に基づいた営業許可と食品衛生責任者の資格が必要になります。
ただし、品目によっては許認可が必要ない場合や、自治体の条例などで届出が必要となる場合があります。
引用:【業種別】ネット販売に必要な許可・資格・申請と業務にかかわる法律
6.テスト注文を行う
ネットショップは「決済会社」「配送会社」などさまざまな会社と連携することで、スムーズに商品が手元に届きます。ユーザー目線で問題なく商品が注文できるかを事前に確認しておく必要があります。
ユーザーが滞りなく商品を購入できるか
(受注、決済、配送などの処理が正しく行われているか確認)
ネットショップサービス
ネットショップを作成するためのwebサービスは大きく分けて2種類あります。モールECとは、Amazonや楽天市場などのモール内に出店する形態。独自ドメインを取得して、自社のサイトを構築・運営する形態を自社ECといいます。
モールEC | 自社EC | |
初期費用 | 安価 | 安価~高価まで |
ドメイン | モールのドメイン | 自社のドメイン |
コスト | 比較的低め | 比較的高め |
利益率 | 低い | 高い |
カスタマイズ | 制限あり | 自由度が高い |
集客力 | モール経由での集客が可能 | 自力で集客 |
データ取得 | 一部のみ | すべて |
モールECは、大手企業のモール内に出店するので集客は見込めますが、自社ECだと自力で集客しなければなりません。成果が出るまでに時間はかかりますが、データの収集や活用がしやすく利益率を上げやすくなります。
まとめ
誰でも簡単に始められるネットショップだからこそ、下準備が大切です。それによって利益率やリピート率も大きく異なってきます。購入者が「何を求めているのか」「購入者にとって価値のあるものなのか」をお客様に寄り添いながら提供できるように動いてみてはいかがでしょうか。